【書評】『半年だけ働く。』村上アシシ著
こんにちは。
村上アシシさんの著作、『半年だけ働く。』を読みましたので、書評書きます。
△村上アシシさんとは
フリーランスのITコンサルタント。外資コンサルのアクセンチュアを独立後、10年以上にわたって、「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを続けていらっしゃいます。
ITコンサルタントとしての働く傍ら、日本代表・コンサドーレ札幌のサポーターとしてサッカー好きの間で知名度が高い方です。
南アフリカW杯の前には出場国32カ国全てを巡る「世界一蹴の旅」を行い、反響を呼びました。
北朝鮮に訪れた時の記事を自分も読みましたが、すごく面白かった記憶があります。
△本の内容
村上アシシさんは単価を倍にすることで、半年休んでもサラリーマン時代の年収を維持しています。そのためのノウハウを示すとともに、「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを選んだ彼なりの信念や価値観についても触れています。
△なぜこの本を読もうと思ったか
ツイッターでサッカー関連の話題が多いので、村上アシシさんのことは1年ほど前から知っていました。その内容も分析的なものやクラブへの提言のようなものがあって内容が面白いですし、すごく頭の切れる人なんだろうと思ってました。
さらにフリーランスという働き方にも興味があります。
僕は大学を卒業してから典型的な日本の大企業で働いていました。その時にその会社でしか生きていけないであろう40-50代の人を少なからず見てきました。その時から「企業にぶら下がる生き方はしたくない」という気持ちを持っていました。
フリーランスはまさに自分のスキルで稼いでいると言える働き方だと思います。
どのようにフリーランスとして働き始めるのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか、独立の方法として起業とはどう違うのかなどなどについて興味がありました。
△学び
①長期的キャリアを描くということ
村上アシシさんは6年間アクセンチュアに在籍をして、マネージャーという立場にまでなってからフリーランスとしての道を選んでいます。
そもそもフリーランスとして仕事を受けるにはある分野のプロフェッショナルである必要があります。
プロフェッショナルになるには約1万時間が必要だとされており、その時間を独学で確保するのはほとんど無理なことからサラリーマンとしてその道のプロフェッショナルになることを推奨しています。(1万時間は1日8時間労働・月20日稼働として5年ほどで到達する時間です。)
また、フリーランサーとして市場価値の高い職種を選ぶことも重要としています。
例えば、ITコンサルタントやマーケターは営業や総務などと比べて単価が高くなる場合が多いです。IT業界でもエンジニアやSEに比べて、コンサルタントの方が単価が高いことが多いです。もちろん、単価以外の側面も大事かと思いますが、少なくとも念頭に起くべき事項ではあるかと思いました。
とかく独立というとリスクをとって、勢いよくという風に考えがちかと思いますが、より長期的なスパンで考えていくことが大事かと感じますね。
②サラリーマンでい続けることのリスク
サラリーマンとしてずっと生きていくことはリスクが大きいとこの本を読んで改めて感じました。
日本の経済が成長を続け、会社も拡大し続けるのであれば、高確率で給与が上がり役職にもつけるという理屈が成立します。
ただ、今はそうではなくなったことを認識しなくてはいけません。
昔の価値観での「安定」という言葉に安心し、自己研鑽を忘れた人は40-50になって会社から弾き出せれるとかなり厳しいことになるのだと思います。
④大手企業にいることのメリット
上記と矛盾しているように思えるかもしれませんが、大企業にいることのメリットもそれなりにあります。下記がその例として触れられており、納得しました。
・最先端の技術や事例に触れられる
・研修・教育体制が万端
・優秀な人材の人脈ができる。
こういったことを認識した上で、活用していこうという気概があれば大手企業にいる意味もありそうですね。
⑤フリーランスと起業の明確な違い
両者とも独立の方法ですが、僕が感じた違いは以下の通りです。
・仕事をもらうか、作るか
フリーランスとして働くというのは、基本的には企業がフリーランスに委託をする様に決めている仕事を獲得するということです。後者はサービスや商品を作ってそれを売り込んでいくということです。主体が異なります。
・自由度
自由度で言えば、フリーランスの方が圧倒的に高いですね。
起業して自分が社長になる場合でも他の社員に対して責任を負うことが多くなります。
・仲間がいるかどうか
フリーランスは孤独との戦いになります。
孤独にめちゃくちゃ強い人か、仕事以外での他者との繋がりを多く持っていないと厳しいそうです。
・能力の伸ばしやすさ
フリーランスとして働くことは自分の能力を企業に売ることに近しいのかなと感じました。その中でプラスαの努力をしないと自分の能力は衰えそうに思いました。
あんまりうまくかけませんでしたが、最初なのでこれくらいにしておきます。
それでは。